人の数だけ、見えている世界がある

こんにちは、カノンです。

私たちは、生まれてから今まで、いろいろなことを体験し、いろいろな感情を味わってきています。

そのすべての体験と感情は、いつの間にか私たちの価値観を作り上げていて、私たちは、無意識のうちにその価値観に従って生きているわけです。
その価値観を通して、私たちは世界を見ているし、世界ができあがっているのです。

そして、その価値観は、一人ひとりまったく違うのですね。

たとえ育った環境が同じだったとしても、感じ方はそれぞれです。
同じ出来事を経験しても、その経験をどう認識して記憶するのかは、人によって違うのです。
なぜ違うのかといえば、持って生まれた性質が違うからですね。魂が違うから。
それを「性格」と言ったり、「個性」と言ったりもします。

だから、自分が感じていることを、まわりの人がまったく同じように感じているなんてことはあり得ないし、逆に、誰かの価値観が自分の価値観とまったく同じだということも、本当はないわけです。

たとえば、同じ映画を観ても、「感動した!」と感じる人もいれば、「つまらなかった」と感じる人もいますよね。
どちらも間違いではないのです。
人の数だけ、見えている世界がある、ということ。

人間関係の摩擦は、価値観の違いを分かっていないから

人間関係で摩擦が起きるのは、その価値観の違いを分かっていないから、ということがほとんどです。
それは、家族間でも、友人間でも、職場においても。

誰かが自分と違う意見を言ったりすると、まるで自分が否定されたかのように感じてしまったり、違う意見を言う人は「敵」とみなしてしまったり。

でも、誰かが自分の意見に反対したからといって、自分が否定されたわけではないのです。
同じように、誰かの意見と自分の意見が違ったとしても、その誰かを否定する必要もないのです。
みんな自分の価値観に基づいて意見を言っているだけなのだ、と思えれば良いのですが……。

でもこれはなかなか難しいのですね。
日本では、協調性を大切にする教育が長く続いてきました。
それはそれで素晴らしいことではあるのですが、一方で「みんな意見が違っていいんだ」ということを学ぶ機会は少なかったかもしれません。

私たちの親世代も、そのまた親世代も、「みんな同じような価値観であること」を良しとした世界で生きてきました。
これは、日本という国全体の価値観なのですね。
そして、この国で育てられてきた私たちの中にも、この意識は根深く残ってしまっているのです。

「自分は不十分だ」という思い込みを手放そう

私たちはみんな、自分に賛同してもらいたいのかもしれません。
「あなたは正しいですよ」
「あなたを認めますよ」
「あなたは間違っていませんよ」
と、言ってもらいたいのかもしれません。

私たちはどちらかと言うと、足りない部分に注目して、それを補ったり、間違いを正していこうという考えを無意識に持っています。
これまた日本の教育によるものなのですが、これって、「私たちは不十分である」という前提からのスタートなのですね。

自分はまだまだ未熟だから、努力して良くならなくては!
ぜんぜん足りないから、もっと持たなくては!と。

小さいときから、そうやって教育されてきた私たちは、常に自分がマイナスであると、足りない存在であると、そんなふうに、無意識に思ってしまっているのかもしれません。

でも、本当はそんなことないのです。

不十分だと思い込まされてきただけであって、私たちは本来、ありのままで十分なのです。
何かが欠けている、ということはないのです。
何かが出来ないからといって、何かを持っていないからといって、私たちの価値がなくなってしまう、などということはないのです。

そうじゃないと、いつまでたっても自分にOKが出せませんよね。
それって、とっても生きづらいし、ぜんぜん幸せじゃない。
苦しいから、自分の外側に「私のこと認めて、認めて!」と、求めてしまうことになるのです。

まず、自分が自分を認めてあげよう

でも、自分で自分のことを認めてあげていないと、まわりからも認めてもらえません。
これは、鏡の法則です。

「自分は認めるに足りない存在である」という思いを持っていたら、まわりからもそうやって扱われてしまいます。
その現実を引き起こしてしまっているのは、自分自身なのです。

だからまず、何よりも、自分が自分のことを認めてあげること。
「あなたは十分よくやってるし、そのままで完璧な存在なんだよ」って。

そうすれば、まわりからも認めてもらえるようになるし、人のことも認めることができるようになります。
誰かが自分と違う意見を言ったって、「そんな意見もあるんだ、いいね!」と、肯定できるようになるのです。

これって、とっても素敵な世界ですよね!
みんながみんなのことを肯定し合える世界。

自分にやさしく声をかけ続けよう

「そんな理想的な世界なんて、現実にはないよ」と思うかもしれません。
でも、まずはあなたから始めてみませんか?

誰かが変われば、それは見えないエネルギーとなって、まわりにも波及します。
それに、自分を認めることができたなら、あなたの目に映る世界は以前とは変わるはずです。

毎日少しでも、自分にやさしく声をかけてみましょう。
「今日もよく頑張ったね!」
「いつも努力してて偉いね!」
「あなたならきっと大丈夫よ!」

こんな小さな声かけが、どんな自分も認めることにつながっていくのです:)

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